右折車とアイコンタクト

モスへと続く道を歩いた


後方からの光を感じ僕は立ち止まる


右折車はゆっくりと僕の前を曲がる


その刹那 車窓から微かに頭を下げ


僕をみた (アイコンタクト)

 

 


「つまらないものですが……」


ドライバーはそのような謙虚な姿勢で


僕も快く先を譲ることができたのだ

 

 


僕はこれからずっと


つまらないことを言って生きていくのだ


本音ほど伝わりにくく


きょとんとした顔をされる

 


大事なことは胸の奥にしまっておこう


いつか はなせる日が訪れるまで